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神奈川県大和市のおおたけ眼科による閉塞隅角緑内障虹彩光凝固について

閉塞隅角緑内障とは

眼球内部の黒眼と白眼の境に隅角という部分があります。眼球内部の水の通り道です。ここが狭いと眼球内の水分量を調節できなくなり、眼圧が高くなってしまいます。

これを閉塞隅角緑内障といいます。

レーザー治療について

眼圧があがり始めると隅角はさらに狭くなりさらに眼圧が高くなります。レーザーを用いて虹彩の一部に孔をあけて眼球内の水分の循環の経路をつくります。

瞳孔を小さくする目薬を何度か点眼します。麻酔の目薬をしたあとに、診察台に頭を固定し、専用のレンズを眼に装着して施行します。時間は10~20分程度です。眼圧が非常に高くなっているなど条件が悪いと孔の貫通に時間を要す場合があります。多少の痛みを伴う場合があります。レーザー直後は暗く感じて見えにくくなることがありますが、通常は15分程で回復します。当日は特に安静の必要はなく日常生活に制限はありません。

経過について

孔が貫通すれば眼内の水分の循環がよくなり眼圧降下が期待できます。

点眼や内服を併用しながらしばらくの間は眼圧の経過をみることになります。

合併症について

一過性の眼圧上昇や炎症が虹彩を削ったためにおこることがあります。内服や点眼で対処します。

白内障の進行:レーザーの衝撃が水晶体に加わるためにおこることがあります。

ただし緑内障発作そのものでも白内障が進行することがあります。

前房出血:虹彩から出血することがあります。

虹彩にあいた孔から入った光でまぶしさを感じることがあります。

また、レーザー治療後数年経ってから角膜内皮の障害で水疱性角膜症がおこることがあります。発症すると重篤な視力障害をおこし、治療には角膜移植が必要となることがあります。