皆様、明けましておめでとうございます。
今回は、僕の好きな音楽について書いてみたいと思います。
僕は本当に色々な音楽が大好きで、「好きなアーティストは?」と聞かれると、一つに決め切れずに困ってしまうのですが「尊敬しているアーティストは?」と聞かれれば即座に
RAMONESだと答えます。
あまりなじみのない名前だと思うのですが、彼らは1970年代にニューヨークで結成され、
1996年に引退した4人組の伝説的なロックバンドです。
結成した当時は、高度な演奏テクニックを持ったバンドばかりがもてはやされ、
自らのテクニックを披露するためにライヴの中で曲と曲の合間に
ギターソロの時間を20分ほど設けるようなバンドが多かったそうです。
そんな中で、素人が1週間ほど頑張って練習すれば演奏できてしまうような
簡単な曲ばかりを並べたアルバムで彼らはデビューしました。
「音楽を楽しもうという気持ちがあれば難しいテクニックはいらない、ギターをうまく弾く必要なんかない」という信念があったのです。
そして、彼らのすごいところはその姿勢を引退するまでの20年以上もの間、
ほぼ変わることなく貫き通したところです。
何年もバンドをやっていれば段々演奏も上手くなり、
難しい曲を作ってみたくなりそうなものですが彼らはあえてそれをせずに
相変わらず簡単な曲ばかりを作り続けました。
そうした姿勢が多くの若者の共感を呼び、
「大した演奏技術がなくてもバンドをやっていいんだ」という気持ちから、
続々と新しいバンドが誕生したそうです。
RAMONES自身のレコードはあまり売れず、一般的な知名度もあまり高くはないのですが、
彼らに影響を受けて音楽を始めて、後に有名になったバンドは少なくありません。
その代表的なバンドとしてU2やGREEN DAYがいます。
RAMONESの姿勢というものは音楽だけでなく、
自分の生き方にも置き換えて考えられるのかなと思っています。
僕は今、医療の仕事に携わっています。
医療の仕事をする上で最も大事なのは患者さんに親切で丁寧な説明をし、
しっかり納得してもらった上で適切な治療を受けていただこうという「気持ち」なのではないかと思っています。
医療の仕事ではさすがに「気持ちさえあれば、知識や技術はいらない」という訳にはいきませんが、どんなに知識や技術があっても「気持ち」がなければそれを患者さんのために役立てるということが十分にできないのではないかと考えています。
最近の医療の世界では技術の進歩がとても速く、
新しい治療法や検査機器がどんどん開発されています。
そういったものについてしっかり勉強し、
知識や技術を向上させていくことはもちろん重要です。
しかし、
その忙しさに追われて最も大切な「気持ち」の部分を忘れないようにすることも同じくらい重要だと思います。
かつて、RAMONESがレコードが売れなくてもそれに流されることなく自分たちの姿勢を貫き通したように、僕も彼らの曲を聴いて励ましてもらいながら、大切な「気持ち」をしっかり持ち続けて日々の仕事に臨んでいきたいと思います。